导演:稲森雅子
1920-30年、中国文学の若手研究者(中国学第二世代)が続々と北京へ留学した。当時、北京は忘れられた「古都」となっていたが、なお北京大学や清華大学など数多くの大学があり、学術研究の面では依然として中心地であった。その北京で、日本と中国の中国学研究者たちは、さかんに交流していた。しかし、このいわゆる「日中戦争前夜」の数年間の学術交流の実態は、これまで意識的あるいは無意識のうちに見過ごされてきた。本書は、近年偶然に発見された当時の資料等をもとに、北京において繰り広げられていた学術交流の具体的なありようを検証し、意義を考察するものである。 具体的には、近年発見された目加田誠の留学記録『北平日記』を手がかりに、目加田が出会った北京の研究者(馬廉、孫楷第、銭稲孫)と日本学術界との交流を中心に検討する。北京の古書店主たちと日本の研究者との関係、北京大学教授の馬...(展开全部)